お金を増やすべく、勉強していたところ「立会外分売」というものがあることを知りました。
どうやらローリスクとのことですが、「実際はどうなのか?」「いつ売ればよいのか」を10年分の「立会外分売」の結果データをもとに確認してみました。
その結果を共有したいと思います。
立会外分売はローリスクなのか?いつ売るのか?結論
10年分のデータを確認したところ、「立会外分売」はローリスクであるといえました!
また、「寄成(市場が開いた最初の取引で成行) で売り」が戦略的によさそうです。
立会外分売とは?

立会外分売とは、大株主が保有株を証券取引所の取引時間外に売り出すことをいいます。
だいたい、夕方6時から翌日朝8時くらいの間に申し込み受付を行うようです。
その主な目的は、「新規株主を増やすこと」「株式の流動性を高める」「資金調達」のようです。
取引時間中にまとまった株数の株式を一度に売り出すと株価は大きく値下がりする可能性があります。
ですが、取引時間外に決まった価格で売買を終えてしまう立会外売買なら、そのリスクを低減しながら株主を増やし、さらに流動性を高めることができるのです。
立会外分売のデメリットは?
あまり、デメリットらしいデメリットはないかもしれません。
しいて言うならば、「申し込み上限がある」「購入希望者が多い場合は抽選」ぐらいでしょうか。
もちろん投資ですので「購入時より価格が下がらない」ということはあり得ませんので、損するリスクはありますよ。ただ、それをデメリットだという人はそもそも投資が向いていないので、やめといたほうがよいです。
立会外分売の購入メリットは?
大きく2つあります。
①前日終値より安く購入できる … 前日終値よりディスカウントされるのが一般的。約3~5%のディスカウントが多いです。 (ディスカウント率は最大10%)
②購入時手数料が0円 … 市場外取引となるため、購入時手数料0円になります。
立会外売買って儲かる?いつ売ればよい?

10年分データを確認してみました。件数と利益を計算しました。
下記表を見てもらうとわかるように、10年間で約1,000件「立会外分売」がありました。
「寄成」ですべて売却した場合、合計223万円の利益。
「引成」ですべて売却した場合、合計27万の利益。
大きく結果が違うことが分かります。
なお、売買の検証を「寄成」 or 「引成」の2パターンのみにしている理由は、『いかにローリスクで儲けるか』ということに主眼を置いているためです。中長期での保有は、世界情勢・市況・業績等も考慮すべきとなりリスクも高まりますので、今回は考えません。
年 | 件数 | 寄成で売り | 引成で売り |
---|---|---|---|
2019年 | 105件 | 293,800円 | 109,000円 |
2018年 | 129件 | 165,600円 | 78,400円 |
2017年 | 133件 | 569,800円 | 106,400円 |
2016年 | 92件 | 222,100円 | 130,100円 |
2015年 | 102件 | 237,800円 | -35,100円 |
2014年 | 93件 | 15,900円 | -5,500円 |
2013年 | 149件 | 441,347円 | -29,970円 |
2012年 | 80件 | 107,865円 | 61,090円 |
2011年 | 50件 | 91,210円 | -16,990円 |
2010年 | 59件 | 84,649円 | -122,250円 |
合計 | 992件 | 2,230,071円 | 275,180円 |
※金額の計算条件
銘柄ごとに単元数が異なるので、ざっくりと金額計算をしてます。
株の単価が600円未満なら1,000株を1単元、単価が600~10,000円なら100株を1単元、それ以上は1株を1単元として計算しました。また、売却時の手数料は考慮していません。イメージをつかむことこそが重要という判断の上ですので、正確な値が欲しい方は自分で計算してみてください。
最後に
「立会外分売」は上記のように「寄成」で売ればもうかるようです。ただ、1件あたりの平均利益は2,000円程度です。IPOとかと比べると結構小さい金額ですよね…。
この2,000円をどのようにとらえるかは人それぞれだと思います。
ちなみに私は、申し込みと売却の手続きで合わせて作業時間5分で2,000円がもらえるならば、「時給2万オーバー」と捉えて申し込みを行うつもりです。